11 月
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全段差動6SN7アンプの完成です。
回路図はこれ
おんにょさんの記事を参考にさせて頂きました(パクリってやつでしょうか)
差動アンプについて勉強するためにペルケさんの記事を隅々まで熟読しました。
とりあえずB回路から作り始めるぞぉー
続いて初段の差動アンプと33V電源と-5V電源部をユニバーサル基板に作ってみた
悩んだ末に、こんな感じのコマ切れになってしまった・・・
回路は簡単で、特に球の周りは殆ど部品も無いので一気に配線して完了してしまう。
初段差動アンプは立てて配置してます、位置決めとか固定具は特に無くて、配線のリード線で浮かしてるだけです。
こんな感じで、配線が完了したら簡単に電圧チェックをして、今回はバランス調整があるので6SN7のカソード抵抗R3・R4辺りの電圧をみてバランス取りしたらNFB無しの状態で鳴らしてみました。
音出しして一発目に驚いた
あー すごっ いい音してる 第一印象はこれです
これはNFBも要らんなぁ 計測する気も無い 今回はこれで完了としアンプ造りは最後にしようと思いました。
暫く聞いていると、低域の出が期待する程ではないのが気になるさてどうしたものか・・・
面倒だけど測定器を出して測ってみました
んー パワーは予想通り低いね、気になるのは、このアンプもまた60Hz以下は歪みが目立ちはじめて20Hz以下は激しく歪んでる。(これはフルパワーに使い状態での計測です)。
前回の6V6でH-5Sを使ったアンプと全く同じだ
話しが前後するが6SN7には13mA流しててバランス調整は真面目にしてるから上下のズレは調整時は0.1mA以下のはず(時間経過で多少ズレて悪化するのは確認済み)
波形の上下で片側だけ先に歪み始めるのも気になるが、どこを追い込むべきなのか今一つ分からない。
この状態で詳しく計測する気にもならず、数日悶々と考えていた。
気休めと、ついでに初段が定電流回路式だから終段も定電流回路にしちゃえと思ってカソード抵抗を取り外しLM317Tを付けてみた。
今回は球のプレー特性表と睨めっこして11mAで行くことにした、これも10mAから14mAの範囲で好きにすればいいと思う。
とりあえず改造後の最終回路を載せておく。
R1の56Ωは45Ωから60Ωの範囲で好きにすればいいよ、電流が増減するだけですが許容範囲です。
1.25V÷56Ω=22.32mA なので半分の11.16mAが無信号時に片側の球に流れます。
LM317はかなり熱を持つので3ミリ厚のアルミ棒を適当に切って放熱器にしました
放熱器自体はLM317のリード線により保持されているだけでシャーシに固定とかはしていません。
試聴の結果は低域の出が聴感上よくなりました、計測上の数値が変化した様子はないのですが不思議ですね
それと2KΩの抵抗で軽くNFBをかけてます
実は、電源トランスとOPTが近すぎたのと、コア軸が揃う配置でもないので片チャンネルだけハムを引いてしまいました
スピーカーに耳を近づけてようやく聞こえる程度なのですが
こういうのは可愛くありません、嫌いになる前にNFBで誤魔化すことにしました。
周波数特性は10Hzから70KHzで-0.5dB 、 100KHzで-2.6dB(0.125W時)
残留ノイズは80μV以下 NFBをかけた状態
出力は0.75W程度
■ちょっと回路図の事で補足説明を
回路にある定数でカソード抵抗のR3とR4が22Ωとしていますが大きな理由があって、地方のパーツ屋さんでは希望する部品が手に入るとは限らないためです、3.3Ωも4.7Ωも在庫切れのままか個数が揃わない、しかたなく22Ωにしました。
それと、33Vを作り出すのに36Vのツェナーだけで動かしたら期待外れの動作で31Vしか出せなかったのでスイッチングダイオードを3個かまして電圧調整しました。
初段差動回路用のマイナス5Vは、フィラメント用の6.3Vを直列につないで、そこから半波整流し3端子レギュレータの79L05で作ってます。
初段の2SK117BLは特性が揃ったのが必要です、2SC1815は「昔は流行ったね、2SC372→2SC945→2SC1815 時代は変わる」増幅するわけでもないので、特性は揃っていないくても平気ですし別の汎用トランジスタでOKです。
現在NFBは2KΩで軽くかける程度ですが、ためしに10dBほどかけてみたら全体的に利得不足の予感がしました、最大出力が小さいので余計にそう感じるのかもしれませんが・・・
ハムを引かなければNFBはかけない予定だったのですが、ここだけは残念です(無理に小さめなシャーシにしなければ良かったという話です。)
電源トランスは220Vからブリッジ整流しています、最初250Vから取ったら整流後の電圧が350V近くあって降圧が面倒なので220Vのタップを使いました。
このアンプはお奨めです。
2019年11月28日 追記
舌の根も乾かぬうちに定数の変更をしました
6SN7の片側11mAを14mA目標にLM317のとこに付けてる電流設定用R1の抵抗を47Ωにしました
これで13.5mAになります
電流が増えたので僅かにB電圧が下がりますが、1次側の100V自体、ここでは103Vから105Vと時間帯などで変化しますので、それと比べたらたいした変化ではありません
どうして1夜にして気が変わったのか
おんにょさんは13mAを設計目標値とされていたこと
ペルケさんのサイトで再度、差動アンプにおける動作点の決め方など
これらを読み返し考え、計測値を思い出し(13mAで動かした起動初日)総合判断すると可能なら14mAを目標とするべきではないかと思い込んでしまったから。
手持ちの抵抗を引っ掻き回すと47Ωがあったのでこれと交換しました。
ほんとにここら辺になると思い込みも甚だしいとは思うけど
こっちの方がいい音がしてます、いい鳴り方をしています(気のせいかもしれないけど)
これは、気のせいだと思うけど
手持ちのRCA/6SN7GTB袴無し・SYLVANIA/6SN7WGTA・TUNG-SOL/6SN7GTB(最近アマゾンで買ったけど何かしらうさん臭さあり)で比べたらSYLVANIAのが好みの音がします、TUNG-SOLは癖のない平凡な感じ、RCAはSYLVANIA寄りだけど少し柔らかさと奥行感があるようなマジで気のせいだとおもうけど、そんな気がする。
ということで全段差動6SN7-PPアンプの動作点は少し多めな電流が結果良いと感じます。
次はNFB量を変更してどうなるのか試す予定ですが、いまは気に入った音で鳴ってるからこのままかもしれません。
ついでに書いとくとカソード抵抗式から定電流式にしたのは手持ちの球のコンディションが悪く、見た目も異なり良い状態どうしの組合せができないため、それなりに動作点が落ち着く抵抗式ではなくて、無理やりにでも一定となる定電流回路にすることでボケ気味の球にも働いてもらえる気がしたのでそうしました。
球には迷惑な話だと思いますがLRチャンネルでカソード電圧は異なりますが、電流は揃っています。
それもあって予備が要るかもと思いアマゾンでTUNG-SOLの6SN7を買った次第です。
こんなシールが貼ってありましたけど、なんだかなぁ・・・?
双極マッチのペアなんですが 手持ちの大中古品と比較したら別にこんなの必要無いと思いますよ、たまたま在庫の関係でこれを買っただけですけど割高なので無駄な買い物とも言えます。