5 月 16

まずは お詫びを
ぺるけさんはペルケではなくて「ぺるけ」とひらがな表記だったんですね 失礼しました。

さて、連休前からまさかの忙しさとなり結局休みをとれなかったので完成できませんでした
今月はもー無理かと思います

そうは言っても基板化しているのでせめて部品くらいはつけて遊びたい・・・
連休前にすでに手が付けられないのが予想できた時点で電源部も基板を特注しておきました
回路は考えるのもめんどくさいからLM317・LM337で正負電源を構成しました。

すでにこの電源部の基板も届いています これです

正負両電源の回路と基板

正負両電源の回路と基板

電源用のトロイダルトランスはエレショップで12V×2系統 夫々1A仕様というのを買いました
※たいした性能のトランスではないから期待しない方がいいですよ、小型ケースにいれるのに仕方なく選んだだけです。

とりあえず昨日の事ですが、急遽部品を付けて仮で動かしてみました

まずは抵抗から取付です
基板に抵抗を付ける

どんどん付けていく
背の低いのから順に取付

終段の放熱に2ミリ厚のアルミを切り出して曲げたり穴開けたり
ぺるけ式19V版ミニワッターのヒートシンク

基板にヒートシンクとトランジスタを取り付けます
この時、バイアス用ダイオードと電源ラインのコンデンサは後回しですよ
終段部取付

そしたら、ダイオード(D2・D3)を取り付けます、本来はトランジスタに密着させるのですが、ここではヒートシンクにシリコングリスを塗って密着させています(かなり熱くなると思われるのでここでもOKです)
バイアス用ダイオードを取り付け

続いてささっと配線し動作確認
ぺるけ式ミニワッター19V版へ通電テスト

いきなり通電し電圧等を確認しました
これで動かないようなら、KiCADに回路図を描いた時点でミスってることになります(僕はミスしないので・・・)

へー そうかぁ 片チャンネルはアイドリングが多いですね
通電直後 1台は170mA 他方は250mA この時の電源電圧は±9.3Vに設定しています
80mAも違うのか・・・ いやだな 嫌いだ
あれこれ電圧をささっと確認します

因みに通電後15分以上経過すると差は36mAとなり全体が落ち着いてきます
初段のFETは流石にぺるけさんの選別品です、VR1の10Ωは取付前に真ん中に合わせておきました
SP出力の電圧はどちらも2mV以下でバランス調整の必要がないくらいです

1時間放置後に再度電圧等をチェックしますとアイドリングは36mAの差で変わらずです
全体的に通電直後よりも電流は減少し終段のアイドリング電流は138mAと174mAの状態です。

ぺるけさんの説明を読むとこの程度の事はトランジスタアンプでは問題ではないらしいです。

そんなことを信じて無視するような性格ではないため、あんちょこな対処法を考え処置しました
アイドリングが低い方に合わせたいので高い方の基板に対して細工をしました
D2の1NU41に抵抗を並列に接続します、最初に半固定抵抗であらかた検討を付け実測結果の60Ωをパラると7mAの差になりました、実際には52Ωを基板の裏に取り付けています、これで5mAの差です
この5mAの差は通電後5分以上経過してからの差です、このまま1時間以上経過しても同様な値です。
さらに深追いをしてもいいのですが、抵抗を並列に入れたことで温度補償の効きが悪くなり、無理に追い込むのは良くないです。

反省点としては全く気にもせず手に取った部品を基板に取り付けて行きましたが、1NU41については偶然にも順方向電圧の高い組み合わせと低い組み合わせになるようなことが起きたんだと思います
次回は事前に測定し、上手く組合せをしたうえで取り付けるつもりです
今回は抵抗で誤魔化しましたが、本当はダイオードを4本とも外して計測し、ベストな組合せで取り付けし直すべきなのかもしれませんが、こだわる割にはめんどくさがりなんですね。
個々の部品のバラツキがあり、その積み重ねで差が出るのは当然なのですが、差があり過ぎるはマズいかと思います。

因みに、そのダイオードの誤差ですが0.05Vくらいの差です、もう少し分かりやすく言うと設計上のバイアス電圧が0.7Vのところが0.75Vになっていた程度の誤差と言う事です。

電源部は3端子レギュレータを使いました、予想通り超過熱(80度を少し超えてます)します、仮設で取り付けたアルミ板のサイズでは足りないのは分っているのですが、仮なのでよしとします。

ついでに過熱したまま鳴らしてみました
音は良いと思います、例えばギターは玄一本一本がきちんと聞こえてきます、なかなかいい感じです
過去に作った真空管アンプと比べると、音楽のジャンルを気にしなくていいオールマイティーな気もします
一音一音が際立って奥行感もあり、下から上までクリアーで素性の良さを感じます。

とりあえず、今回はここまでとします
思った以上に熱が出るため、小型ケースへ入れるのはマズい気がしてきました、そのうち気が向いたら完成させたいと思います。

boss

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4 月 28

今回計画しているのはトランジスタ式ミニワッターPart5 19V版です

ここにオリジナルの記事がありますので詳細はこちらをご一読ください。
http://www.op316.com/tubes/mw/mw-19v-p5.htm 19V版

http://www.op316.com/tubes/mw/mw-15v-p5.htm 15V版

かなり前にペルケさんから半導体セットと抵抗セットを頒布して頂き、そのうち作ろうかなと思い温存しておりました。

一応回路図を載せておきます(アンプ部のみです)

ペルケ式ミニワッター19V版

ペルケ式ミニワッター19V版

この19V仕様と15V仕様は回路図自体は同じです、今回は19V仕様を作りますけど後日この回路図を基本として10V仕様を作りたいと思っています、つまり±5V仕様のアンプです。
当然そうなるとトランジスタを含めて各定数の変更が必要ですが回路自体は大きな変更は必要無いと思ってます。

諸々考えると都度ユニバーサル基板で作るのは面倒なので専用の基板を用意する事にしました

基板CADを使ったことが無いのでネットで調べてKiCADが良さそうだったのでインストールして使ってみました
手探りで始めましたけど何とかガーバーファイルまで漕ぎ着けたので早速Fusion PCBへオーダーし10日程で受け取れました。

この5月のGW中の工作として計画しているので、連休が始まる前に必要な部品が揃えばいいかなって感じでやってます
写真にある通り基板はモノラルですから2枚使います、
特に小型化するつもりは無いので抵抗は全て寝かせています、信号経路・電流ループなど吟味してパターンを設計しています。

一通り本日の時点で主要部品は揃ったので記念撮影などしてみました
ペルケ式ミニワッター19V版部品一式

ペルケさんのオリジナルはACアダプタからの単電源を疑似両電源にするようになっていますが、電源は内蔵し両電源を組む予定だったのでこの基板には電源回路は載っていません。
ただし、オーディオ信号は3300μF×2のところまでがループ内となりますから、そこのところまで実装できるようにしています。

電源部は両電源をつくるにしても、どんな回路にするかはその時点では決めていなかったので電源部はユニバーサル基板で作る事とします。

写真には載せていませんけどケースは手持ちので何とかなるように思います、それとヒートシンクはアルミの板から切り出すので、それらは製作を始めたら適時加工をしようと思います。

次回は実装状況を書いてみたいと思います。

話は前後しまくりですが、いまどきこんなアンプを(悪い意味ではなくて)作る人はいるのだろうか
なんとなく旬をとうに過ぎている気がして・・・

追記:このぺるけ式アンプの最新記事はこちらにあります

https://agc.ne.jp/e-craft/?p=30

余談ですが
KiCADは僕の好きな古典的なアナログ高周波回路に適したシンボルやフットプリントがないため以前から気になりつつも使いませんでした、今回のアンプを作るために操作を覚えたら足りないものは比較的簡単に作れるのも分かったので今後の制作が楽しみになりました。

boss

written by boss

3 月 21

JC-303 Bluetooth 5.0 改ということで、今回も完成したつもりだったのに手を付けてしまいました。

ケースに入れてしばらく聴いていると、何かしらしっくりこない違和感があり
もう少し追い込んでみる事にしました。

JC-303 Bluetoothユニットを調べる必要がありますね

もう一度PCM5102Aのデータシートを読むとDAC出力のインピーダンスは1kΩ以上で推奨は10kΩとなっています
僕は1kΩが標準だと勘違いしていました。
実際に出力インピーダンスを負荷のON-OFF方で測ってみましたところ19Ω(計測誤差ありますから大体です)でした
そして、基板に実装されている部品と配線を調べるとPCM5102Aの出力に20Ωの抵抗が入っているのを確認しました
ここの辺りを回路図にしたのが下記のモノです。

pcm5102aの出力周りの回路

pcm5102aの出力周りの回路

データシートにあるアプリケーションノートでは、ここの処理について470Ωと2200pFによるLPFが記載されています
この組合せだと計算上は約150KHzからとなり、無いよりはマシですがノイズが盛大に載った出力となるはずです
だけど僕が買ったJC-303 Bluetooth 5.0 にはそのLPFすら載っていませんでした
「まっ 仮に乗っていても今回のLPFを追加してますけどね」
それで僕は4.7mHと3300pFで40KHzを狙ったLPFとしました。
手持ちに2.7mHと4.7mHしかなかったのと2.7mHは勿体なくて使いたくなかったので・・・

4.7mHと3300pFの状態で特性を測ったら18KHz辺りを中心にピークが出来ていました
しかも、10Hzから20KHzの範囲で調べていくと、ガタガタです、デシベルで言うとたいしたことは無いのですがフラットとは言い難い特性でした。
「因みにLPFを付けない状態ではノイズだらけで使い物になりません」

そのたこのLPFに抵抗を入れてピークを取り除く努力をしてみました
何種類か抵抗を用意して取替ながら計測しましたが、最終的には固定抵抗の代わりにVRを使って最適値を探したら1.5kΩあたりが収まりが良いようでした
これだと10Hzから19KHzまでほぼフラットです
19.3KHzから上は急激に減衰しはじめて20KHzでは-3.8dB減衰しています。

最終的には1.5kΩの抵抗を追加して使っています。
これを回路図で表すと下記のようになります。

LCのLPFに抵抗を追加した

LCのLPFに抵抗を追加した


手書きで汚いから読み辛いね、その抵抗は15kΩじゃなくて 1.5kΩです。

測定の仕方は信号発振器としてPCにWaveGeneを入れてBluetooth経由で送り出し、JC-303 Bluetooth 5.0 オーディオモジュールの出力に追加したLPFの出口を計測しました。
念のため負荷には47kΩの抵抗を付けた状態で測っています。

※WaveGeneは有名らしいですが初めての方はこちらからDLできます

前回よりは改良されたと思います
カタログスペック重視の人には理解できないと思います、LPFを追加して帯域を意図的に狭くしているわけですからね

有名一流シェフの料理だから旨いんじゃなくて、自分の口に合った料理が旨いと感じる・・・

長時間聴いていても耳疲れしないので今度こそ完了。

★追記
そういえば外部アンテナを付けてみたけど感度が悪いみたいな書込みを読んだことがあります

今回、小さい金属ケースに入れてます、それで外部アンテナ端子を付けてアンテナも付けてます
ところがケースの蓋をすると感度が低下して電波が途切れる現象が発生しました、もちろん外部アンテナを付けてる状態でそうなります。

前回も書きましたが、このユニットに搭載されているBluetoothユニットから外部アンテナが使えるようにコネクタも配線もされていますから外部アンテナを繋げば感度良好になるはずなのにケースの蓋をすると感度が低下します。

前回に書いたように、もともとアンテナコネクタをケースに取り付けたら、そこで1点アースになると思ったら、基板側でアースは直流的に浮かしてある(コンデンサで基板のアースに落ちてるので高周波的には繋がっているとみなします)構造のため思惑はハズレてケースへのアースはしていませんでした。

この状態でPCM5102Aや周辺のチップ部品を指で触ったりすると音が出なくなります
ふと思ったのが回路から放射されるノイズの影響で見かけの感度が低下すると考えました

でっ オーディオ信号ラインのアース側からケースに1点アースをとりましたところ、基板やチップ部品を触っても途切れなくなりました
もちろん蓋をしても途切れなくなりました
バラックで動作テストしているときには感度が良いと感じていたので金属ケースに組み込んだことで思わぬ経験をしました。

もし、金属ケースに入れてお使いの方で、感度が悪いなとか アンテナがぼろいのかな などを感じたら一度確認し試してみると良いです。
※アースポイントの違いで効果も違ったのでアレコレしてみるといいです。

boss

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3 月 18

Bluetooth受信基板を買ってみた

JC-303 Bluetooth 5.0 オーディオモジュール 受信DACデコーダでamazonで2,050円でした。

JC-303 Bluetooth 5.0 オーディオモジュール

JC-303 Bluetooth 5.0 オーディオモジュール

これを選んだ理由は特にありません、なんとなくってやつでしょうか・・・

BluetoothチップはQualcom QCC3003
DACはPCM5102A
この基板にはレギュレーターが乗っていて(LM2575S)広範囲の電圧に対応できるみたいです
6Vから36Vと書かれていますが何ボルトが適正かは知りません
※基板の電源ソケットの所には12Vと書かれています。
「このJC-303 Bluetooth 5.0には説明書は入っていません」

このユニットの裏側にBluetooth基板が半田付けされています

JC-303 Bluetooth 5.0の裏側

JC-303 Bluetooth 5.0の裏側

6Vからテストして18Vくらいまで動作確認しました
レギュレーターが乗ってるので、何の問題も無く動作します、電源ラインのコンデンサは50V耐圧なので説明通り36Vまでは使えると思います
6Vと低い電圧では電流がけっこう流れます、Bluetooth接続が確立して音を流すと約90mA流れますが
12Vだと40mAくらいだったかなぁ?
たいしたことは無いので、適当に手持ちの電源アダプタ(6Vから36Vの範囲)で使えばいいと思います。

アルミダイキャストのケースに入れてみました、いつものめんどくさい加工の始まりですが、丸穴をあけるだけなのでチャチャっと加工は完了しました。
ダイキャストケースなのでポンチを打ってはいけません、割れちゃうよ。

ダイキャストケース

ダイキャストケース

必要な部品を取り付けたのがコレ

ダイキャストケースに部品を付けた

ダイキャストケースに部品を付けた

JC-303 Bluetooth 5.0のユニットは固定する気は無く、適当に配線の力を借りて止まっている状態にしますが、回路のショート防止にダイキャストケースとJC-303 Bluetooth 5.0の間には透明なプラ板を噛ましてます。

JC-303 Bluetooth 5.0のユニットをケースに入れる前に少しだけ配線等を半田付けしときます

入出力用配線とか抵抗とか

入出力用配線とか抵抗とか

かなり適当に作業を進めているので見た目は気にしていません
抵抗はLPF用です、コンデンサはRCA端子のところへ付けます。
一通り取り付けたら音出しをしてみよう、配線を終えたのがこれです

 JC-303 Bluetooth 5.0とRCフィルター

JC-303 Bluetooth 5.0とRCフィルター


電源スイッチとDCジャックの間に見える黒い部品はトロイダルコアを使ったコモンモードのフィルターを入れてます。

あちゃー 間違ってるぞー
Bluetooth接続して音楽流してるのに音が出ない なんでやねん???
と 思ってよく見たら バカだなぁ あれほど事前に決めて確認していたのに
半田ごて持って作り始めると もー忘れてる 入力と出力が反対じゃん
頭の中では、ケースの後ろ側が出力で前側を入力と決めていたのに、それが反対になっていました。
RCAプラグを前後差し替えて動作するのを確認しました。

僕が買ったJC-303 Bluetooth 5.0のユニットはLPFは乗っていないようなので自前で用意します
PCM5102Aのデータシートで確認すると470Ωと2200PFが記載されていて、amazonの書き込みではLPF付と無しのバージョンがあるようです。
僕の場合は、その定数は気に入らないので1.2KΩと3300PFにしています。

とりあえず、これでPCとかスマホとかから自作のオーディオ機器で音楽を流せるようになりました
以前に作ったトランス式USB-DACもありますが、ケーブルでPCと繋ぐのも面倒なのでBluetooth式も用意してみました。

しばらく聞いてるとRCフィルターよりLCの方がいいかと考え直して4.7mHと3300PFに変更しました
変更ついでに入出力の配線も当初予定した向きに変更しました。

LCのLPF 4.7mH+3300PF

LCのLPF 4.7mH+3300PF


回路図で書くとコレ
RCからLCへ変更

RCからLCへ変更


4.7mHのインダクターは秋月電子で買えます、3300PF(3.3nF)はごく普通のフィルムコン(マイラーコン)です。

聴感上 RCよりLC式のLPFの方がいいと思います もしかするとただのフラシーボか?
ただ、抵抗からインダクターにしたことでクロストークが増えます
事前に確認したら2つのインダクターは可能なら8センチくらい離したいところです
あるいは直角(インダクターのコア軸を中心)に配置するかです、可能なら2センチ以上離して直角に配置するとベストです。
今回はケースのサイズやらRCA端子の位置などの関係で、できるだけ離して90度ズレるよう配置しました。

その他、気になるというのか気付いたことなど・・・
このJC-303 Bluetoothユニットは外部アンテナ用コネクタの外皮側は基板に対して直流的に接続されていません(コンデンサーを介してアースと繋がっています)
最初はケースにアンテナコネクタを取り付けるから、ここで一点アースになると考えてRCAの端子は入出力共にアースから浮かすように加工取付しています
テスターで電圧を測ろうと思った時に、直流的に繋がっていないことに気づきました。
そのため、ケースに対してアースは接続しないままになっています。
それと、このJC-303 Bluetoothユニットは誰とでも簡単に接続を確立します、早いもの勝ちって感じなので電源スイッチは必要ですね。

リレーは状態により切り替わります
1. 電源OFFの時とBluetoothの接続が確立していない時はLineIN-OUTが繋がり直結状態になります。
2. Bluetoothが接続されるとDAC出力がOUTに接続され、LineIN側は切り離されます。
 ※デバイスはJC-AUDIO-BTDACという名前で表示されます

このLineINは並列に20KΩが入っています、邪魔なので取り外そうかと思いましたが、とくに問題ないのでそのままにしています。回路で書くと以下の通りです。

JC-303のリレー回路

JC-303のリレー回路

本当はリレーって嫌いなんだよな
リレーもデータシートで確認したところ接点の可動回数は1000万回とありますが、これは機械的に動きますよってだけの話しで接点の接触抵抗を保証するものではありません
この使い方だと接点に直流電流が流れないため、思ったよりも早い時期に接触不良を起こすだろうと予想しています。

出来上がったのがこちら

JC-AUDIO-BTDAC完成

JC-AUDIO-BTDAC完成


9Vのスイッチング方式のACアダプタを使って聴いてます。

さてさて、音の評価については、まともな音源を持っていないのでアレですが
よほどの拘りを持ったマニアでない限り、このJC-303 Bluetoothユニット+LPFは良いと思います。

boss

written by boss

2 月 12

前回作ったものと同様なんですが、その後ユニバーサル基板に実装しようと作業をしていたらトランスを使うのも嫌だなって思ったので回路を変更し更に手持ち部品で出来そうな仕様に変更してみました。

変更点はQ2のアンプ部分です
2SK2881で増幅していたのを2SA1015に変更しました。

前回の時にテストでは歪みが気になって採用しなかったのですが
動作点を最適化することで問題なく使える事を確認しました
FET式と違ってデカップリングを強化しないと(以前は全く必要無かった)発振します
そのため部品点数が増えたので部品実装面積も増えたし配線が手間になったのも事実です。

音質と音量について
測定上の差は無いのですが聴感ではFET式の方が好きです、いい音していると思います。
音量は同等です、Q2の2SA1015GRよりも2SB772の方がゲインが高いですから2SA1015GRに拘る必要は無く手持ちのを使われたらいいと思います。

2SA1015GRを使った場合の動作点については以下の通りです
エミッタ抵抗の360Ωは240から1KΩの範囲でテストしてみたところ360Ωあたりが波形と出力レベルの塩梅が良かったです
ベース抵抗もVRを使ってあれこれ変化させてみましたが、音を聴きながら波形を確認しつつ調整するとQ2のコレクタ電流が2.5mAから3mAの範囲が良かったので現在は2.5mA流れるよう仕上げています、この時のベース抵抗が44KΩだったので43KΩの抵抗を使いました。
これで回路全体の電流は1.5Vで約28mAとなりました。
因みに2SB772だと5mAくらい流さないといい感じにならなかったので止めときました。

Q2への電源ラインに入れている47Ωはデカップリングとしては少ないのですが100Ωではドロップが大きいし33Ωだと効きが弱く、妥協点として47Ωにしました。
ここでのロスが約0.12Vありますが、この0.1Vの変化で音量も結構違うため悩ましいところです。
検波回路へは1kΩのデカップリング抵抗ですが殆ど電流が流れないので電圧ロスは考えなくてもよいですし、デカップリング自体無くても問題ないのですが気休めに入れてみました。

1.5Vでスピーカーが鳴るAMラジオですが、回路が複雑になったので面白みに欠ける気がします
それでもラジオ制作の好きな方がご覧になれば興味を持っていただける仕上げになったのでは?

回路図を載せておきます(クリックで拡大)

1.5Vでスピーカーの鳴るAMラジオの制作Part2

1.5Vでスピーカーの鳴るAMラジオの制作Part2

■2021年2月13日 追記です、またまた変更しました。
悪い癖で今日良いと思ったものも翌日には気が変わって更に手を入れてしまう
今度こそ いい感じの納得最終型です。

変更したのはQ2のアンプ部分です
2SA1015GRの動作波形と2SK2881の時より音が悪いのが気になっていて、これが悶々としたまますっきりしないので変更しました。

結局2SB772にしました
動作点を探るため回路単体をバラックでテストし追い込みをしてみました。

ベースバイアスとコレクタ抵抗の調整が主な作業になります、ベースバイアスに180KΩ(手持ち部品の都合です、172KΩがベストだったのですが手持ちの近似値で180Kとしました)、コレクタ側は波形の上下対称性を追いかけると560Ωが妥協点でした。

2SA1015GRだと1KHzの信号を入れてテストするとオシロの周波数カウンターには全然違うのが表示されていました、それと10KHz辺りで目立った歪みもありました、これは他の周波数では発生しませんしMHzオーダーまでの広帯域です。おそらく発振気味なんだろうと思います。

2SB772では、それらの問題がすべて解消されて良好な動作をします、動作電流については以前にテストした時は5mAくらい流さないと特性が悪いと思っていたのですが、今回は落ち着いてテストしたところ1.5mAで良好な動作することが解りました。
全体的にレベル配分が良くなったみたいで今までで一番パワフルに鳴ります。
※余談ですが2SK2881だとIDssの都合で5mA近く流れます。

2SA1015GRでは歪み感とキンキン感がありましたが2SB772では解消されて2SK2881と同様に音質がいいです。

この2SB772は2SD882とコンプリで秋月電子で買えます。

再生回路のバリコンは止めて再び固定の22PFにしました、これは僕が使ったバーアンテナでの適正値なので参考程度にお考えください。ケースに入れる事を考えるとなんか再生バリコンが邪魔なんだけど理想は固定コンデンサより可変がいいに決まってます・・・
再生コイルの極性は正帰還がかかる向きで配線してください。

一応変更後の回路を載せておきます(クリックで拡大)

1.5Vでスピーカーの鳴るAMラジオ こんどこそ完成

1.5Vでスピーカーの鳴るAMラジオ こんどこそ完成

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