1 月
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以前、6V6シングルアンプを作ったのだけど、どこかしら気になる事があり改造を考えてました。
話すと長くなるから結果を伝えると、6V6シングルを止めて6SN7パラシンに作り替えたら劇的にいい音で鳴るようになりました
あのポロくて糞トランスだと思っていたH-5Sがこんなにも良いとはちっとも知らなかった
5極管の3結程度の内部抵抗ではH-5Sは性能を出し切れないのだと思いました
実は6V6・6F6・6K6・6L6・6CA7・6GB8などあれこれ差し替えては聴き比べをしましたが、傾向は似ていて特にこの球がいいと感じる事はありませんでした
オシロで低域の波形を観測すると球の内部抵抗が低いほど低域の歪みが減ることに気付きました。
それで5極管の3結時よりも内部抵抗の低い球のことを考えると素直に3極管だと思い
しかも手持ちの中から選ぶと6SN7をパラってみるのはどうだろう(選択肢は多数あると思うが新たに買う気は1ミリも無い)
GT管なのでソケットも同じで配線をチョコチョコっと変えればすぐに試せるしね
とにかく作り替えてみた
最初はNFBも外して裸のまま鳴らしてみた
出てきた音を聴いて どひゃーんと驚いた えーすごーい これいい音してる 信じられない
早速オシロを出して波形をみたら、これまた驚いた低域は14Hzまで下げても波形が歪まない
実測で(クリップ開始までの出力)0.75Wくらいしか出ないけど、もっとガンガン出ている感じで0.75Wのアンプとは思えない鳴り方をするんだ
6V6シングルアンプはジャズとかサックスなどの音はいい感じだったけど他のジャンルは苦手でJPOPなど聞く気にもならなかった
でもこの6SN7パラシンは音楽のジャンルを選ばない気がする、どれもいい感じで鳴ってくれる。
NFBについては11dB程度かけると音が平凡でつまらないアンプになってしまった
少しずつ減らしていき今は実測5.2dBで落ち着いている
かなり手抜きをして試したのでこうなったけど、そのうち4dBまて減らしてみようと思う
今回はOPTの2次側32Ωのところから16Ω、8Ωと接続ポイントを変えただけの事(抵抗を付け替えるのが手間だから)。
蛇足ながら初段は6V6の時に作ったカスコードアンプを利用しています、つまり完全にオーバードライブだし利得も高すぎますので2SK117BLのソースに入れているコンデンサーは取り外して若干利得を下げています。そして試しに2SK30Aで6SN7に直結ドライブもしてみましたが、音が柔らかすぎるのと利得不足により今回は採用しませんでしたが2Sk117BLと2SC1815エミッタフォロワでの直結ドライブを気が向いたら試してみようと思います。
回路図を載せておきます、今日の時点での内容です。
2020年2月1日 追記
聴感上は全く気にならないのだけど周波数特性を測ると高域が全く伸びてないアンプなんです。
載せてる回路のままだと 無帰還では14KHz辺りから低下を始めるので負帰還をかけて26KHzでようやく-1dB程度の低下に抑えています。
低域の特性は5極管の時より遥かにいい状態になったけど高域特性が気になりますね
初段がカスコードなので6SN7パラレルではミラー効果が強く出るみたいなので急遽回路を追加しました
追加したのは下記の回路図のの通りでトランジスタと抵抗を1本ずつ(片チャンネルあたり)追加することで改善されました。
各部最適値を目指して定数の変更もいいかもしれないけど深追いするのもどうだかな
とりあえず負帰還をかけた状態で計測したら45KHzまではフラットで70KHzでー1.6dBの特性になりました。
負帰還は9dBかけて10Hzから80KHzの特性は+1.3dBから-2.6dBの特性になりました
近日中にでもグラフにして追記したいと思います。
あれこれ試して現状は、30Hzから下は利得が上昇し10Hzから15Hzあたりに盛り上がりのピークがありますが8Hz以下は急激に減衰します。
高域は175KHz辺りで少し山ができるのですが気にしなくて良いと考えています。