Main_Unit_B調整

radio-etc
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部品を付け終えたら、電源ライン・ボリューム・スピーカーを接続し、気にもせずいきなり通電します
IF_inとBFO_inにはファンクションジェネレータから信号を入れて動作チェックを行いました。
とりあえず問題なく動作ている気がしますのでユニットAと接続して受信から動作テストをしてみました。
バラックのままだと何かと不便なのでアルミ板に基板を2枚固定できるようにしました
基板の作り方によっては金属シャーシーに載せると回り込みが増えて妙な動作をすることもあるため
その確認も含めて金属シャーシーに仮ではありますが取付けました。

こんな感じで動作テスト中です

最初の印象は
あれ なんだこれ ポーポーしてる
発振するわけでもなく、何かの切っ掛けで発振しかける気配がする、どこで位相が回ってるんだぁ
もしかしたら部品配置が悪かったのかな

これを直さんといけんねぇ、どこが発振気味なんだろう?
指先で部品をつついて回るとMAX294辺りが最も影響を受けやすいのがわかった

さて どうしたものやら 原因は?
しばらく考えてMAX294のオペアンプで構成した3.3KHzのLPFが関係しているのかと思い
定数を計算しなおしてfcを7KHzに変更してみたらポーポーしなくなった
本来の8次フィルタの方で3.2KHzあたりから減衰するようにしているから、これと関係して妙な動作になったのだろうと推測した。

ユニットBのIF_INにTiny SAを繋いで測ってみたら-74.9dBmの信号が確認できる
この入力側へのキャリア漏れはバランス用ボリュームを回しても期待したような変化が無かった、
これは意外なことだった、もっとダダ漏れ状態でバランスを調整したらスーッと減衰するのかと夢を見ていたがそうではないらしい
この測定時のキャリア信号レベルは500mVで行った

Unit_BのIF_INにTinySAを接続しBFOからの漏れ信号強度を確認してみました。

これだと計算が間違っていなければ100μV以下と判断できます。

当初懸念していたIFへの漏れでAGCへの影響はどうやら心配無用の様子
それとAGCアンプの初段のコレクタ負荷として使っているRFCが悪戯するかもと思っていたが、今のところ問題ないみたいで安心した
ここのRFCは100μHのマイクロインダクターを使っているのだがAGCの実験中に気付いていたのは12.8MHzよりも低い周波数の方が利得が高い様子
インダクターの共振点の関係なので深追いするなら47μHか33μHあたりの方がいいかもしれない
ただ、そうすると12.8Hzでは利得過剰になると思われるので数kΩの抵抗を入れてダンプする羽目になると予想されるから余計な深追いは止めておこうと思った。

これでとりあえずアンテナ(室内にあるMLAではありますが)を繋いで実際に無線局の信号を受信してみた

正直言って出てきた音の様子でがっかりした、またつまらぬものを作ってしまった
ほんとにめんどくさくてここで投げ出したくなった、自分で考えて作るって大変なんだなって毎回思う

NJM1496Dの入力インピーダンスを当初51Ωとして設計していましたが、結果から言うと220Ωにした方が良好な動作を確認したのでそうした
データシートにも書かれているが1kΩも試してみました、220から1kΩの範囲では大きな変化は有りませんでした
何度も抵抗値を変更して聴き比べしてみました
数値データは無いけど51Ωの場合はノイズが多い割に復調出力が小さく感度が悪い印象で歪みも多い気がしますが理由は分からない。

ここらのインピーダンスを50Ωと想定して設計していたため、ユニットAの動作確認時にはIF_outに50Ωを付けて終端しAGCの動作もそのつもりで実験していた経緯がある
ところがNJM1496Dは220Ωに変更したし、そもそもユニットAの出力はリンクコイルから取り出しているため50Ωとは限らない、50Ωの抵抗で終端することで強制的に50Ωのつもりで各部のレベル配分を考えていたのが最初の計画
問題はR26・R27・R28で50Ωに対して3dBのパッドになるよう考えていたのが現状では無意味になった
理由はこの3dBというのは入出力が50Ωが前提であり、ミスマッチを許容する目的として考えると少なくとも動作上はどちらかが明らかに50Ωである場合に成立する話し
ところが現実はリンクコイル出力だしミキサーの入力は220Ωだしで3dBのパッドしての動作は成立しない
そのことがあってユニットBの入口で信号レベルを測ったらMAX50mVppの想定が150mVppも出ていたりしたわけでこれはまずいなと思った
その事からπ型ATTは廃止して51Ω(R26)1本で終端することにした、R27はジャンパー線代わりに1Ωの抵抗を入れてR28は取り外した
これにより不整合状態ではあるが目標値に近い動作をすることになり自分の考えるレベル配分に落ち着いた。

2ndMixerのNJM1496D周りの定数は嫌というほど入替えていろんな動作点を試行錯誤してみた
現在、復調出力も大きいためAF段のオペアンプを使ったアンプは最初の30dBから20dBに利得を下げました、実際にはボリュームを回して利得を下げて使っているので実質16dBくらいで使っています。

ついでに周辺のカップリングコンデンサの容量も見直しをして小さめの容量に変更しました
4.7μFとか10μFだと高域の伸びなくて計測上はフラットな特性のアンプですが聴感上では低域寄りのこもった感じだったため1μFにしました。
インピーダンス的に計算しても十分に帯域内(たかが3KHz程度の帯域ですが)はそれでもフラットですからオーディオは不思議です。

TDA-2030は以前に使った時は12V動作だと厳しいかと思ったのですが、今回は何が違うのか分かりませんが12Vでも良好に動作しています
16V以上をかける予定でいましたが、もしかすると12Vで使うかもしれません。

回路図を書いた最初の頃と比べて一部の定数は変更したものの、回路図(結線図)自体は特に変更は無いため基板の手直しも必要なくいい感じに落ち着いたと思います
この後、送信時のプリドライブのアイドリング調整が残っているのだけど、これは後回しにします
なんせどれくらいの出力があるのか見当もつかないのと局発関連のことが残っているため気持ちが乗りません
まあ10mW以上は出ると思いますけど、局発関連のことを考えていると面倒な事ばかり山積みです
とりあえずしばらくは、バラックのまま受信の調子を見ていようと思います。

受信感度などについては手許のIC-7300と比較してみた、BWは最大の2.95KHz(FIL1の設定)にして聞き比べします
※7メガ帯はノイズ多いのでIC-7300のプリアンプはOFFにしています。

感度を比較するのにIC-7300で辛うじて聞こえる弱い局をみつけて聴き比べしてみた
すると、自作の本機の方が了解度が明らかに高くてアナログの良さが出ているのかと思いました

受信音についてはクリスタルフィルタの帯域が狭い(2.4Kくらい)ので期待はできないもののIC-7300とよく似た傾向の音がするので意外でした、アンテナをパパっと切り替えて音だけ聞いていると、どちらで受信をしているのか判別できない事も多く、まあいい結果なのかと自己評価しています。

AGCがIFの2段のみでしかもトータルゲインに余裕がない事もあってAGCのかけ方で音質を調整することができません
ここは3段アンプで90dB程度稼ぎしかもRFアンプ辺りにも利得調整箇所があればもっとアレンジできるのですがシンプルを目指していたのでこれが限界です。

後日追記
IF2段しかないけれど、一つのアイデアとして初段と2段目の利得配分を変更するのは有りかと思いますので時間が取れたら試してみたいと思います。
それと受信音について不思議なことがあります、それはIC-7300で受信していて少し音が歪んでるの割れているのかみたいな局を本機で受信すると余計に歪んで聞こえます、IC-7300で奇麗に聞こえる局は本機でも奇麗に聞こえますからなんでやろ? 不思議です

あーそれとMAX294を使ったLPFでCW用に切り替えたら、期待以上にいい感じで動作します、ラダー型クリスタルフィルターはSSB用のままですがオーディオ段のみでこんな良好にスパッと切れる感じは驚きですね、考えてみればDSPなりSDRの無線機は同様にデジタル的に帯域を制限して動作していますから当たり前の結果なのかもしれません。
それで楽しくなって、ついつい秋月電子に追加でMAX294を注文してしまいました、1個630円だったかな、とても高価なのですが在庫終了で完売の予定になっているので今のうちに入手しておこうと思いました。

いずれにしても局発関連を作らない事には完了しないので、本ユニットの残りの調整などは後日にしたいと思います。

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