4BAND_SSB_Transceiverを作る4

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仕事の都合とモチベーションの低下もあり少しずつですが作り進めています。

アナログVFOとプリミックス回路で4BAND化を思って始めた自作の4BAND_トランシーバーですが増え続ける基板と配線数の多さから規模縮小のため考え直して、プリミックス方式は中止してDUAL_DDSをそのまま素直にVFOとBFOの発振器として使い電源内蔵も断念しました。

本来なら最初から全体を計画して構成を練って回路を描き始めるべきかもしれませんが
気が向くまま部分的に作りながら次の回路を考えて進めてきたことで、複数に分けた基板間の配線が思った以上に多くなり手間が増えてしまいました。

とりあえずMainUnit_A、 MainUnit_B、 DUAL_DDSunitを接続して送受の切替えができるように多数の配線を集約して制御する回路を考えなくてはなりません
そのために4つ目の基板としてコントロールユニットを作ることにしました。
それでも、まだ終段ユニット(アンプ部、LPF、アンテナ切替など)には辿り着いてはいません
それと、Arduino nano用のスケッチも新たに考えないといけませんがこれについては後回しにします。

AC100Vからの電源部を搭載せず一般的な安定化電源からの供給としたため12V設計していた本機は13.8Vで使えるように一部見直しが必要になりました
12Vで設計していた部分で実際に電圧が高いと問題になる箇所はRF初段のノートンアンプだけです(ここは電圧が高いと電流が流れすぎる)
検討した結果AFパワーアンプのTDA2030を除く他の部分は11Vで動作させることにしました。
13.8Vを11Vにする回路、それとついでに16Vくらいまでは使えるようにすること
諸々の制御に今回のコントロール基板を作るので、ついでにレギュレータ回路を搭載して纏めることにます。

回路は簡単なんですが作った人にしか分からない送受の切り替え動作とか、思うところはたくさんありますが、この4BANDトランシーバーをまねて作る人は居ないと思いますから細かい回路説明は今回も省きます、とりあえず回路は次の通りです。

回路図をPDFでご覧になる方はこちらからどうぞ

基板にしました
各基板からの配線をこの基板に集めてみたらコネクタだらけになりました。

DDSユニットと同サイズにして取付用ネジの穴位置も合わせてあります。

ケースは、なんとなく入りそうな気がするモノを新たに買った(懲りずに無計画気質は継続です)ので、なんとか組み込みたいと思います
サイズは(外寸)奥行き20cm・巾14.5cm・高さ8cmのアルミサッシケース
このタイプのケースは内部に溝があって板(1.5ミリ厚)を差し込めるようになっていますから
それを利用して各基板を立体的に配置できるようにしました。

このタイプのケースを買う時は、よく確認しておかないと上下分割では無いものがあるので注意が必要
それと押出成形だからなのか、ケース内は平面では無くてリブと呼ぶのか、平面では無いためリブが邪魔をして何気に使いにくいところでもある(スピーカーが取り付けにくいとか)

アルミ板を加工して4枚の基板を立体的に配置し、このケースに入るようにしました
その様子をいくつか画像で載せておきます。

bottom_view
top_view
4in1
case_in

それと今回ロータリーエンコーダも変更しました
サトー電気で売っている1回転100パルスのものを使ってみたら、なかなかいい感じで加速機能と組み合わせて使うと結構いい感じ
実は、最初の光学式ロータリーエンコーダは大きくて、今回のケースには使い辛かったので奥行きの小さいのを探していました。
今のところもう一つ諦めているのがスピーカーを内蔵することですが残念ながら取付けスペースがありません。

電源電圧の11Vは13.8Vから作っています、ここは単純に三端子レギュレータを使うと、ロス分の2.2Vが余分に必要なため13.2Vが最低動作電圧になり ちょっと使いにくいです。

インバーテッドダーリントン

それで電流が流せて極力ロスの少ないレギュレーターを作ってみました、
コントロールユニットのQ6とQ7がそれでNPNとPNPトランジスタの組合せです、これは作った後で調べてみたらインバーテッドダーリントンと呼ぶそうです

この回路の特徴はQ6のVbeが回路全体のロスとして働くため実測で約0.6Vほどの通過ロスで動作します
5.6Vと6.2VのツェナーダイオードでQ6のベース電位を決定しているので合計で11.8Vとなりロス分の0.6Vを引いて11.2Vが出力されます、この時の入力電圧は11.8V以上あればOKです
仮に11.8V以下になってもただの抵抗として回路は働くため入力電圧に応じて出力電圧は下がります。

Q7(2SA1931/PNPトランジスタ)は、この電流と通過ロス分の電圧が熱となります
13.8V-11.2V=2.6V 2.6V×0.43A=1.12W
この1.12Wの熱は小さな放熱器と基板で放熱しています、手で触ると少し暖かい程度なので十分に放熱されていて長時間通電でも問題ないです。

配線の多さから面倒になって最初の想いとは異なり一部の送信回路には受信時にも電源を供給しているため受信無信号時の消費電流は少しだけ無駄に増えています
この状態で測ると消費電流は無信号時で430mAです(半分以上はDDSユニットが食ってますけどね)
終段部を追加したらLPFの切り替えにリレーを使うので最終的にはもう少し増える見込みです

Q7(2SA1931/PNPトランジスタ)は、この電流と降下分の電圧が熱となります
13.8V-11.2V=2.6V 2.6V×0.43A=1.12W
この1.12Wの熱は小さな放熱器と基板で放熱しています、手で触ると少し暖かい程度なので十分に放熱されていて長時間通電でも問題ないです。

未だ仮設というか仮組の状態ですが次に進めるまでは、こんな感じで使っています

ここで作業が止まっている最大の理由はパネルの加工ができないからです
穴を開けるだけなら問題無いけどパネル面のレタリング方法が思いつかなくて・・・

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