3Vで動作しスピーカーを鳴らせるAFアンプを作ってみました。
オーディオの世界だとAFアンプとは呼ばす素直にオーディオアンプなんでしょうけど、ラジオとか無線の世界では、これをAFアンプと呼んでいます。ラジオや無線では高周波(RF)があるため、アンプといっても低周波用と高周波用があるので、オーディオ帯域のアンプはAFアンプって呼んでいます。
今回のは、3V仕様のラジオを作る計画の一環として自分なりに3V仕様の標準AFアンプを持っていたいと思ったので作ってみました。
回路図はこちらです
なんのことはない平凡なSEPPアンプです。
Q1のエミッターに入れている1Ω(R5)は実際は不要です、何気に入れてはいますが効果的な値は22Ωでした、ですが利得や出力の関係で高抵抗は不利なので1Ωにしてます、気持ち的には4V以上の場合は1Ωよりは高めな抵抗を入れたいので最初からPCB化した時のために回路上抵抗を入れているだけのことです。妙な発振もしないのでマジでR5は不要です、ついでにC5とR9のゾベルフィルターも無しでOKでしたがオマジナイていどに入れてます。
終段のトランジスタについて
Q2とQ3は「2SC1815GR・2SA1015GR」、「2SC2120・2SA950」、「2SC3422・2SA1359」などの組み合わせもテストしてみましたが「2SD882L・2SB772L」の組み合わせが出力の大きさと波形からベストでした。
この回路の定数で作ると電源電圧3Vで8Ω負荷の時に300mVrmsあるので計算上は110mW出せます、少し歪んでますがラジオを聴くのに、この歪に気づくかどうかは難しいように思います。理由は使う予定のラジオ用スピーカーが小型だし受信回路の特性もあるため若干歪んだとしてもどれが原因かわからないのではないかと思っているからです。
波形的に奇麗かなと思えるのは70から80mWくらいまでかな。
動作状況について
- アイドリングは6mAくらいで最大出力で35mAくらいです。
- 電圧に敏感なので2.8Vから3.3Vの範囲が適正で推奨3Vです(狭っ)。
- 入力は52mVppで出力840mVppなので16倍の増幅ですデシベルだと24dBです。
- この時、30mAほど流れてますね。
3V動作のICで200mW出せるのも見つけましたがBTL出力なので嫌です、それとAFアンプをICで賄うとノイズ多くて好きになれません、やはりディスクリートで組んだ方が楽しいかと思います。
その他、Q1のCB間に470pFを入れているのは無くてもいいのですが400KHz以上までふつうに増幅するので広すぎますね、470pFを入れると約60KHz辺りからダラダラと下がり始めます。R8の2.2kΩはNFB用です、最初は無しでやってたんですけどあまりにも上下非対称な波形なので負帰還をかけることにしました。回路の動作状態から判断してゲルマラジオの出力をいきなり入れても足りないと思われるので、実際の使用にあたっては検波出力の後ろに軽く1段増幅回路が必要なはずです。
3V専用として実験しましたが、全体的には5Vで設計する方が楽だなぁ。でも最近LA1600でラジオを作ってみようかと思い始めたので、3V専用としました。
コメント
フルディスクリートで組むのは楽しいですね。
https://toragi.cqpub.co.jp/Portals/0/backnumber/2016/01/p095.pdf 情熱のフルディスクリート FMラジオ 別府伸耕ってのが面白いFMラジオみたいですね^^