ハマリ役 AGNET新お知らせ
7 月 10

はじめまして。

DICE と申します。

私の第一回目の投稿と言う事なので、自己紹介を兼ねて私の好きなものを紹介いたします。

suit

この写真のジャケットは私がこの夏着ようと思って春先に仕立てたものです。

色は写真では分かりにくいですが、所謂「ナス紺」と呼ばれるもので、通常のブルーより明度が高いです。夏向きですね。

思わずバブル期を彷彿とさせるダブルブレストですが、実際はボタンを留めるとお腹にはっきりしわが寄るほど身頃はタイトです。最初からカジュアルに着るつもりだったので、ボタンは留めずに着ています。ちなみにボタンは白蝶貝です。

これは私がよく行くお店でオーダーしました。そのお店で仕立てたスーツはたくさんの特色があるのですが、最も良い点は着やすいということです。例えば首から肩にかけての“のぼり”と言われる場所は、丁寧なアイロンワークで首から肩へかけての形そのもののに均されています。また、袖はいせ込みされて取り付けられているので、動かしやすく、肩から袖先にかけて少し前方に内側にカーブしています。これも腕の形そのものです。

これまでコンピューターと無関係の話をしてきましたが、実はこのジャケットは良いソフトウェアと通ずるものがあります。それは前述したように誰が着ても着やすいということです。つまり良いソフトウェアは誰が使っても使いやすいし、逆に悪いソフトウェアは誰が使っても使いにくいのです。

例えば、初めてスーツを仕立てる人が「のぼりは肩の形同様に立体的に仕立てて欲しい。それと袖は目一杯いせ込んで、肩から袖先にかけて前に内側にカーブするように取り付けて欲しい」と注文を出すでしょうか。まあ、中にはそういう人もいるかもしれませんが。私の最初のオーダーは店主にすべておまかせでしたが、スーツは何も言わなくとも上記のようになっていました。

 ソフトウエアも、画面内のボタンの配置一つとっても、使いやすい場所とそうでない場所があります。そしてお客様は、一つ一つのボタンの位置まで指示されることはまずありません。しかし指示がないからといって、ボタンの位置はどこでも良いわけではありません。

着心地の悪いスーツは、それでもスーツ以外ではありえないのですが、良いスーツではありません。同様に、仕様を全て満たしていさえすれば、それは良いソフトウエアといえるのかと言えば、そうはなりません。お客様がそのソフトをどんな環境で、どんな状態で、どんな時に使うのか、そういうことが考慮されていて初めて優れたソフトウエア足りえます。そういう部分が結局はソフトウエアのクオリティを決め、ひいては制作会社の信頼に繋がるのだと思います。

初回から生意気なことを書いてしまいましたが、これからよろしくお願いいたします。

boss

written by boss